ギックリ腰【急性腰痛症】について
ギックリ腰とは何か
ギックリ腰は正式には【急性腰痛症】と呼ばれ、急激に腰部に激痛が生じる状態です。
「魔女の一撃」とも表現される通り、突然発症し、日常生活に大きな支障をきたします。
腰の筋肉、靭帯、椎間関節、椎間板などの組織が急激に損傷することで起こる急性の炎症反応です。
ギックリ腰の主な原因
- 物理的要因
⬛筋・筋膜性腰痛症(MPS)
- 腰の筋肉が急激に収縮
- 筋膜との癒着による痛み
- 筋肉の疲労蓄積
⬛椎間関節性腰痛
- 背骨の関節(椎間関節)の問題
- 関節の可動域制限
- 関節のずれや捻挫
⬛椎間板の損傷
- 椎間板という腰の軟骨の損傷
- 椎間板への過度な圧力
- 中腰姿勢での圧迫
- 姿勢・動作要因
⬛不良姿勢
- 猫背や反り腰
- 長時間の同一姿勢
- 偏った負担の蓄積
⬛危険な動作
- 重いものを持ち上げる
- 急な体の捻り
- 中腰での作業
- 前かがみの姿勢
- 身体的要因
⬛筋力低下
- 運動不足による筋肉の衰え
- 体幹筋力の不足
- 支持筋群の機能低下
⬛柔軟性の低下
- 筋肉の硬直
- 関節可動域の制限
- 血行不良
⬛加齢による変化
- 椎間板の老化
- 筋肉量の減少
- 骨密度の低下
- 心理的・環境的要因
⬛ストレス
- 精神的ストレス
- 肉体的疲労
- 筋肉の緊張増加
⬛環境要因
- 冷えや寒さ
- 湿度の変化
- 気圧の変動

ギックリ腰の症状
急性期症状(発症直後~72時間)
- 激烈な腰痛
- 体動困難
- 前かがみ姿勢の固定
- 筋肉の痙攣
- 炎症による熱感
- 起き上がれない状態
回復期症状(3日~2週間)
- 痛みの軽減
- 可動域の改善
- 歩行可能
- 朝のこわばり
- 長時間座位の困難
整骨院での治療法
整骨院では、ギックリ腰の病期に応じた段階的な治療を行います。
- 急性期治療(発症直後~3日間)
POLICE処置
- P(Protect):保護・安静
- O(Optimal Loading):適切な負荷
- L(Ice):冷却
- C(Compression):圧迫
- E(Elevation):挙上
物理療法
- 冷却療法:氷嚢で15-20分間冷却
- 電気治療:疼痛軽減のための低周波
- 超音波治療:炎症抑制効果
- 牽引療法:軽度の牽引による除圧
手技療法
- 軽擦法:痛みを刺激しない軽いタッチ
- エミューオイル使用:抗炎症効果
- 筋膜リリース:周辺筋肉の緊張緩和
- 回復期治療(4日~2週間)
温熱療法
- ホットパック:血流改善
- 遠赤外線治療:深部組織の温め
- 入浴指導:自宅でのケア方法
手技療法
- 指圧:筋肉のこりをほぐす
- ストレッチ:関節可動域の改善
- 筋膜調整:組織の癒着改善
運動療法
- 軽度な体操:血流促進
- 呼吸法:リラクゼーション
- 姿勢指導:正しい体の使い方
- 慢性期治療(2週間以降)
全身骨格矯正
- 脊椎調整:関節の動きを正常化
- 骨盤矯正:全身のバランス調整
- 姿勢矯正:根本原因の改善
筋力強化
- 体幹トレーニング:コアマッスルの強化
- プランク:腹筋・背筋の強化
- バードドッグ:協調性の改善
予防指導
- 日常動作指導:安全な動き方
- ストレッチ指導:自宅でのケア
- 生活習慣改善:再発防止策
具体的な施術内容
手技療法の種類
⬛軽擦法
- 炎症を抑制する軽いマッサージ
- 血液・リンパの循環改善
- 筋肉の緊張緩和
⬛圧迫法
- 適切な圧力での施術
- 筋肉の深部へのアプローチ
- トリガーポイントの解放
⬛牽引法
- 腰椎間の圧力軽減
- 神経根の除圧
- 椎間板への負担軽減
物理療法の詳細
⬛電気治療の種類
- 低周波治療:筋肉の緊張緩和
- 干渉波治療:深部筋への刺激
- ハイボルテージ:急性疼痛の軽減
- 微弱電流:組織修復促進
⬛温熱・冷却療法
- 急性期:冷却による炎症抑制
- 回復期:温熱による血流促進
- 交代浴:血管運動の促進
応急処置と自宅でのケア
発症直後の対応
⬛安静姿勢
- 膝を軽く曲げて横向きに寝る
- 仰向けで膝下にクッション
- 痛みの少ない姿勢を保持
⬛冷却方法
- 氷嚢をタオルで包む
- 15-20分間の冷却
- 2-3時間おきに実施
- 感覚がなくなったら中断
やってはいけないこと
- 無理な運動:症状悪化の原因
- 温める:急性期の炎症悪化
- 強いマッサージ:組織損傷の拡大
- 痛み止めでの無理な活動
予防対策
日常生活での注意点
⬛正しい姿勢
- 長時間の同一姿勢を避ける
- デスクワーク時の姿勢改善
- 適切な椅子と机の高さ
⬛安全な動作
- 重い物を持つ時は膝を曲げる
- 腰を捻りながら持ち上げない
- 段階的な負荷をかける
予防エクササイズ
⬛ストレッチ
- チャイルドポーズ:腰部の伸展
- キャット&カウ:脊椎の可動性
- ハムストリングス伸ばし:後面筋群
⬛筋力トレーニング
- プランク:体幹筋強化
- バードドッグ:背筋と腹筋の協調
- デッドバグ:深層筋の強化
生活習慣の改善
⬛運動習慣
- 定期的な有酸素運動
- 筋力トレーニング
- 柔軟性向上エクササイズ
⬛体重管理
- 適正体重の維持
- 腰部負担の軽減
⬛ストレス管理
- 十分な睡眠
- リラクゼーション
- 規則正しい生活
治療期間と予後
一般的な治療期間
- 急性期:3-7日間
- 回復期:1-2週間
- 完全回復:2-6週間
- 慢性化予防:3-6ヶ月
整骨院での通院頻度
- 急性期:毎日~隔日
- 回復期:週2-3回
- 維持期:週1-2回
まとめ
ギックリ腰は筋肉、関節、椎間板などの急激な損傷により起こる急性腰痛で、使いすぎ、不良姿勢、ストレス、加齢などが主な原因です。整骨院では病期に応じて冷却療法、温熱療法、手技療法、物理療法、運動療法を組み合わせた総合的な治療を行います。
急性期の適切な対応と、回復期から慢性期にかけての段階的な治療により、早期回復と再発防止を図ることができます。日常生活での姿勢改善、定期的な運動、ストレス管理などの予防対策も重要で、整骨院では治療だけでなく包括的な健康管理をサポートしています。

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